本当にやりたい仕事を見つける方法

あなたは、自分が本当にやりたい仕事はありますか?
この記事では、30代以上の方に向けて「本当にやりたい仕事を見つける方法」をご紹介いたします。

結論から申し上げますと、「正しい問い」を持つことで、本当にやりたい仕事を見つけることができます。

よくあるキャリアの問い

「自分は何がやりたいのか?」
「自分にはどんな仕事が向いているか?」

このような問い方をしているうちは、本当にやりたい仕事を見つけることができません。閉塞感を感じ、すぐに行き詰ってしまいます。

20代までは自分の職業適性が十分にわかっていないことと、何にでも挑戦できる年代のためこの問いが機能しますが、30代になり世の中の厳しさや理不尽さを知った年代ではこの問いだと苦しくなります。

どのような問いを立てればよいのか?

「自分がもっと世の中に貢献するためにはどうすればよいのか?」
「自分の能力を最大限に活かすには、どこに身を置くべきなのか?」

このような問いを持ち続ければ本当にやりたい仕事が見つかります。

その理由を、少し離れた観点から説明します。

オーストリアの精神科医に「ヴィクトール・フランクル」という方がいました。
ナチスの強制収容所に入れられた体験を持つ方です。

フランクルは言いました。
「私たちは人生の意味を問うてはいけない。私たちは人生に問われている存在だ」

私たちは「なぜ、何のために、生きているのか?」という問いを持つことがありますが、これは人生の意味を問う「問い」であり、それは問う方向性が違うとフランクルは言っています。

「人生から問われている」とは?

「いまやっている仕事が自分に向いていないようだが、なぜこういう巡りあわせになったのか?苦手な仕事をすることにどんな意味があるのか?」、「上司と馬が合わず、評価もされない。この上司と出会った意味は何なのか?」

このように、人生は出来事を通じて私たちに問います。それが「人生に問われている」という意味です。

キリスト教には「神は乗り越えられない試練を与えない」という言葉がありますが、ここで言う試練も「人生に問われている」ことと解釈することができます。

「人生の意味を問う」とき、「ここではなく他にもっと良い場所があるはずだ」と、私たちの思考は「隣の芝生」に目が向きがちです。

しかし、人生から与えられた問いに正対するとき、地に足をつけて自分らしい人生を歩むことができます。

筆者が本当にやりたいことを見つけた話

私はバブル崩壊後の就職氷河期にぶつかり、納得のいく仕事に就けず、職業を転々としました。

27歳の時点で5回以上転職しており、どこにも採用されないレベルの職歴になっていました。日本で働く場所がないことに悩み失望しつつありました。私は失業や経済的不安とともに20代を生きてきたのです。

キリスト教ご縁があり27歳で入った会社は何があっても辞めない覚悟で10年間勤めました。幸いにも私はこの会社で著しく成長し、子会社トップや人事責任者をさせていただきました。

「自分の能力を最大限に活かすには、どこに身を置くべきなのか?」という問いを立てたとき、私の使命は人様のキャリアを支援する仕事だとはっきりしました。

自分が失業と経済的に苦労したこと、人事責任者の経験したのは、この使命を果たすためであったと「解釈」をしています。

これが私が「本当にやりたい仕事」であり、問い始めてから見つけるまで5年くらいかかりました。

まとめ

「問い」には、人生に問う「問い」と、人生から問われている「問い」があります。

●人生に問う「問い」
「自分は何がやりたいのか?」
「自分にはどんな仕事が向いているか?」

●人生から問われている「問い」
「自分がもっと世の中に貢献するためにはどうすればよいのか?」
「自分の能力を最大限に活かすには、どこに身を置くべきなのか?」

後者の問いを持ち続けることで「本当にやりたい仕事」、つまり「天職」が見つかります。すべての人は目的をもって生まれてきました。人生から問われていることに向き合っていくことで、次第にその目的が明らかになっていきます。

また、切り口を変えれば、前者の問いは利己的であり自分のことしか見えていませんが、後者は「利他の精神」に基づいていて、世界とつながる考え方です。

人生から問われている「問い」(正しい問い)を問い続けることで本当にやりたい仕事が見つかります。

ABOUT この記事を書いた人

記事プロフィール 佐藤 大介(株式会社エンディングキャリア 代表取締役)
私たちは「人材紹介」と「組織風土コンサルティング」を通じて、「豊かな仕事人生」をサポートしています。私は就職氷河期に直面し20年前は失業していました。働く場所がない辛さや悲しみを心底味わいました。その後、ご縁に恵まれて幸運にも人生を切り開くことができました。こんどは私がサポートする立場で、企業と求職者の双方の幸せにつながるご縁を提供できるよう誠実に務めてまいります。