2024.05.27
製造業の若手離れに関する採用現場レポート

日本の製造業は、長年にわたり経済成長を支えてきた重要な産業ですが、近年では若手人材の離職が深刻な課題となっています。主な原因の一つは、製造業の労働環境が他の業界と比較して厳しいと認識されていることです。三交代制シフトや土日休みでない点で家族との時間が作りにくいことと、身体的な負担が大きいことで、若者が働きやすい職場環境とは言い難い面があります。

また、デジタル化やAIの進展に伴い、若手はIT関連やサービス業など、成長性や柔軟な働き方が可能な分野に魅力を感じています。新型コロナウィルス流行時にリモートワークが普及して以降、その傾向が顕著になったと感じています。さらに、キャリアパスの見通しが不透明であることも、若手が他の業界を選ぶ一因です。多くの若者は、自己成長やキャリアアップの機会が豊富な環境を求めていますが、製造業ではそのような機会が十分に提供されていないと感じることが多いです。

解決策としては、製造業がデジタル化や自動化を進め、労働環境の改善を図ることが挙げられます。また、若手人材に対するキャリアパスの明確化や研修制度の充実も重要です。さらに、給与や福利厚生の見直しを行い、他業界に対しての競争力を高める必要があります。こうした取り組みを通じて、若手から選ばれる製造企業だけが生き残れる時代に入ってきた実感があります。

佐藤大介プロフィール画像

株式会社エンディングキャリア
代表取締役 佐藤 大介

私たちは「人材紹介」と「組織風土コンサルティング」を通じて、「豊かな仕事人生」をサポートしています。私は就職氷河期に直面し20年前は失業していました。働く場所がない辛さや悲しみを心底味わいました。その後、ご縁に恵まれて幸運にも人生を切り開くことができました。こんどは私がサポートする立場で、企業と求職者の双方の幸せにつながるご縁を提供できるよう誠実に務めてまいります。